文顯進様御聖誕53周年記念メッセージ

先日行われた「文顯進様御聖誕53周年」のみ言が届きましたので、皆様に共有いたします。
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義なる男女が天を感動させる

 私はこの日を、私を見捨てず、神の摂理を見捨てなかったすべての皆さんと共にお祝いしています。

 天は、たとえすべてを深くわかっていなかったとしても義なる選択をした男女たちに心を動かされています。特に他の指導者たちがなぜ私に従ってはならないのか、ありとあらゆる理由を言ってくるなかで、私がすべてを説明しなかったにもかかわらず皆さんは義なる道を選びました。このことは、皆さん自身の家門の歴史の中で、非常に誇りに思うべきことです。私たちの祝福家庭のレガシーはそこから始まるのです。

  皆さんは全員、歴史の正しい側に立って自らが築き上げたレガシーについて誇りに思うべきです。今日、皆さんがここにいるのは、さまざまな要因によるものです。自分自身の行動だけでここにいると考えるのではなく、先祖や周りの人たちが築いた恩恵や条件の上に立っていることを認識しなければなりません。

 私は、祝福家庭の皆さんに祈祷条件を立てるように勧めました。お父様が皆さん全員に伝えたいことがたくさんあるのです。今は、深く反省し、祈り、新たな決意を固めるべき時です。

メシヤは理想家庭を立てるために来られる

  私たちの運動において、私は攻撃され、裏切られ、辱められ、軽蔑され、罵倒され、中傷されてきました。真の家庭のメンバーを攻撃することが、私たちの運動の伝統だったことがかつてあったでしょうか。この運動から攻撃された真の家庭のメンバーは、お父様が後継者として立て、アダム型人物であると認めたまさにその人物だったのです。

 私たちの運動では、アダム型人物とは、メシヤ的人物であり、摂理の中心人物です。イエス様は第2アダムで、お父様は第3アダムでした。イエス様の時代には、残念なことに家庭を立てることができませんでしたが、真のお父様は家庭を築かれました。しかし、この10年間、腐敗した牧会者たちは何をしようとしましたか。お父様の継承者計画を損なおうとしただけでなく、真の家庭を完全になくし、破壊しようとしたのです。「原理」では理想家庭が立てられなかった故にメシヤが再び来なければならないと解明しています。この原理が説明しているメシヤの使命に、彼らは真っ向から反対したのです。

メシヤの使命を果たす上でお父様の直系の血統がなぜ重要かを祝福家庭は理解すべきだった

 真の家庭を中心とした直系の血統による後継体制(lineal succession)が立てられるべきであった時に、教会指導者たちは、厚かましくも自分たちがお父様の後継者となって使徒による後継体制(apostolic succession)を立てることができると考えるほど傲慢だったのです。彼らは、その過程でお父様の遺業のみならず、お父様の家庭までも完全に破壊することを厭いませんでした。これが天に対するどれほどの侮辱であるのかを、私たちは知らなければなりません。

 彼らは統一運動の一員だと主張し、お父様をメシヤだと信じると言っていました。しかし、そんな彼らがその理想家庭を破壊するために精力的に活動したのです。彼らはその代わりとして何を立てようとしたのでしょうか。それは、直系の血統による後継体制に代わる、自分たちを基盤とした使徒による後継体制でした。彼らがメシヤの使命を勉強していたのならば、メシヤは理想家庭を立てるために来られるということを、原理的観点からすでに理解していたはずです。

神様が真の家庭に関与しておられることを知る必要がある

 神様は、人類歴史の過程を通じて、堕落したアダムとエバの血統を通して働いてこられました。神様が一旦再臨主を中心とする真の家庭を持たれたならば、絶対的に神様はその家庭に直接的に関与されるのです。

 祝福家庭の皆さんは、真の家庭と祝福家庭のメンバーの間には根本的な違いがあることを理解する必要があります。祝福家庭は養子・養女の位置にいます。真の家庭は、神の直接主管圏内にいます。根本的な違いがあるのです。カインが神様の祝福を受けたくても受けることができなかったのはこのためです。

  アベルをうらやましく思う人もいるかもしれませんが、それは、アベルが背負うとてつもなく重く、痛みを伴う十字架を理解せず、ただ表面だけを見ているからです。アベルの立場は特権的立場ではなく、犠牲になる公的立場です。人類のために十字架を背負う路程なのです。ですから、祝福家庭のメンバーは真の家庭に対してそういう次元の敬意を示さなければなりません。

謙虚と感謝は強さである

 誰でも、陰謀グループ(cabal)と同じ過ちを犯す可能性があります。自分は同じ過ちを犯すはずがないと思わないでください。そういうことが起こる可能性はあるのです。おそらく、陰謀グループの主要な指導者の多くは、常にそうであったわけではありません。皆さんは常にサタンを警戒し、誰にでも同じことが起こりうることを忘れてはなりません。ですから私は、謙虚と感謝は強さであるといつも強調しているのです。傲慢と自己憐憫の扉を閉めて、サタンが入ってこれないようにしてください。

 皆さんのエゴをかき立て、自己憐憫に共感してくれる存在がまさにサタンであることを忘れてはなりません。神様はどうされるでしょうか。神様は、「あなたはその程度の人間ではない」と皆さんを叱咤激励されるでしょう。皆さんのことを本当に心配し愛している人ならどうするでしょうか。皆さんが今の皆さん以上の価値ある存在であることを知っている人ならどうするでしょうか。皆さんに同情して、皆さんが自己憐憫にふけるままにするでしょうか。皆さんが本当はそれほど立派でもないのにうぬぼれている時、その人は、皆さんをそのままにしておくでしょうか、それとも正すでしょうか。

 お父様は、神様は大きな祝福を約束するたびに、いつもお父様を刑務所に送られたとおっしゃいました。私が経験したことはどうだったでしょうか。近道(shortcut)はありません。私が経験した苦難は、より大きな祝福を受けることができる条件を立てる内的な基盤を築くための準備段階だったのです。

人はストレスの中でこそ成長する

 お父様は、私が知っている人々の中で誰よりも若い方でした。90歳になっても、お父様は「アニマルプラネット(さまざまな種類の動物に関する番組)」を見て、まるで小さな子供のように、新しい種(species)について学びながら目を輝かせておられました。私たちは、霊界に行く日まで、学び、成長し続けることができます。そして、霊界においてすら、さらに学び、成長することができるのです。私たちは無限の可能性を持っています。常に成長し、発展し続ける人生を送りたいと思いませんか。

 多くの人は、とても快適な生活を求めています。しかし、快適な場所で人は成長できるのでしょうか。停滞(stasis)した状態では成長はありません。成長するのは、たいていストレスのある時です。だからといって、常にそういう状態にいなければならないということではありません。そこから成長するにはある程度の休息も必要となります。ですから、省察(reflection)の時間が必要なのです。それが基本的な原則です。私の周りにいる人に対し、私はその人が成長できるように刺激を与えるでしょうか、それとも停滞した状態に安住させるでしょうか。

 優れた親とはどういう親でしょうか。子供に対してどのようにするでしょうか。子供を刺激して、より優れた人間になるように、親よりももっと優れた人間になるようにするのではないでしょうか。優れた教師とはどんな教師ですか。生徒がより優れた人間になれるように刺激するのではないでしょうか。優れたコーチはどうですか。どんな分野でも、実際に人よりも優れたいとか、上達したい場合は、成長するために刺激を受け、自分を押し出さなければなりません。それは自然に起こるものではありません。神様はすべての人に自由と無限の可能性を与えられました。それを獲得するには努力が必要です。

 努力によりそれが自分のものとなるのです。もし誰かがあなたに何かを無料で与えようとした場合、あなたはどんな態度をとるべきでしょうか。「いいえ、無料ではいただけません。実際に自分のものにしたいのです」という態度であるべきです。そういう倫理観で育てられた若者は、素晴らしい人間になると思いませんか。

私たちは神の僕ではなく、神の息子・娘である

 人間の堕落故に人類は無知に陥り、神の理想がまったくわからなくなりました。人類は、神の息子・娘という地位を失っただけでなく、万物の主管主の地位も失ったのです。被造物までもが人間を非難するようになりました。それ故に創世記には、ある意味では、堕落の故に人類が呪われたと書かれています。人類歴史、摂理歴史の全体は、堕落した人類を完全な無知と絶望の状態から、最終的に息子と娘の状態まで引き上げ、本然の相続権(birthright)を取り戻させようとされた神様の努力にほかなりません。

 世界基督教統一神霊協会の下での40年間の荒野路程は決してメシヤの本来の使命ではありませんでした。制度的宗教に根ざした制度的な思考(mindset)を神の約束に責任を持つ真の息子・娘の思考へと引き上げ、人類の霊的意識(spiritual consciousness)を新しい次元へと導くことこそメシヤの本来の使命だったのです。

 神との真の関係は契約関係(contractual relationship)に基づく関係ではありません。また取引関係(transaction)、つまり信じれば救われ一定の利益を受けることができるという関係を超えたものです。自由意志の意味は何でしょうか。責任分担とは何でしょうか。原理講論はまさにこの問題を扱っています。信仰基台を立てるだけでは不十分です。実体基台が必要です。実体基台は、より理想的な未来の王国を建設する行動に繋がることでしょう。この王国を私たちは地上天国と呼びます。したがって人間の責任分担が重要なのです。


孝子・孝女の動機は主人意識である

 この時代は真の父母と真の家庭の顕現を示しています。この時代に私たちが提示しているパラダイムは何でしょうか。契約関係とは主人と僕との関係です。「これを行えば、このような対価を受け取る」という関係です。では親子関係は契約関係でしょうか。そうではありませんよね。この関係は何に基づいていると思いますか。それは主人意識です。「神は人類に自由を与えただけでなく、神の創造力のすべてを与えようと願われていたのだ」と普段から強調しているのはこのためです。つまり、神の本来の目的は神の真の息子・娘たちが主人として神と共に創造することだったのです。

 統一運動をまったく新しい次元へと引き上げようとしたとき、お父様が私に感謝の気持ちを表されたことがあったでしょうか。お父様は私に関する歪曲された報告を受け、公的な場で私を批判されました。私がお父様に「お父様のためにやっているのだから、少しは感謝してほしい」と言ったことがあると思いますか。そんなことを言ったことはありません。私はお父様のために人間的にしたわけではないからです。お父様が摂理の主人であられるように、私も摂理の主人なのです。孝子として、天のお父様と真のお父様に誓った約束が、私を突き動かしていたのです。それが真の息子の取る行動ではないでしょうか。

私たちは兄弟姉妹を守る者である

 神様がカインに「あなたの弟のアベルはどうしたのか」と尋ねられた時、カインは「私は弟の番人ではありません」と答えました。しかし、神を中心とする息子の基準はどうあるべきでしょうか。私たちは兄弟を守る者です。アベルの基準は常に、自分は兄弟を守る者であるということです。

 堕落した人々は神様に対して反抗的で不快な態度をとり、カインのように「私は弟の番人ではありません」と言いました。9人の子供を持つ父親としてそのことを考えてみると、もし一人の子供でも私にそう言うことがあれば、心がとても痛むと思います。しかし、そのようなことが人類の最初の家庭で起こったのです。

 カインの立場を復帰することは堕落人間にとって最大の課題の一つです。私たちは自分が本当に兄弟を守る者なのかどうかという試練に直面することになります。

 兄弟姉妹を守る人となり、家族だけでなく、より大きな共同体や地域社会への貢献を意識するのが自然な愛の秩序というものです。これがまさにアメリカ建国の礎となった精神(ethos)です。ではこの精神は誰に由来するのでしょうか。神様です。それは神様と神の基準を守る義なる男女たちから来た精神なのです。

アメリカが偉大なのは、神の主権という理想に基づいて建国されたから

 アメリカが偉大な国になった理由は神の主権という理想に基づいて建国され、基本的な自由と人権がこの新しい共和国の念願(aspiration)として謳われたからです。この国のあらゆる法律は憲法が拠って立つ基礎の上に制定されました。即ち、すべての国民の基本的人権と自由を維持することを目的として制定されたのです。しかし、これらの基本的な自由と権利は何に由来するのでしょうか。それは神です。この国を偉大にしたのは神なのです。

 米国は神の主権という理想に根ざした国です。多くのアメリカ人はこのことを知りません。しかし、私はそれがこの国を偉大にしたものであることを教えます。真の自由と人権は神から生じるのです。神を排除すると、人間の堕落性や腐敗した機関の堕落した領域に陥ってしまうため、自由と人権はなくなります。基本的人権と自由を確実に保証する唯一の方法は、「これらの権利は創造主から来るものであり、決して損なわれてはならない」と認めることです。それらは神に由来するものです。このことこそ、この国が建国された基礎なのです。国連が犯した間違いは、この思想を採用した時、神に由来するという最も重要な構成要素を抜いてしまったことです。

アメリカは神を思い出す必要がある

 今日のアメリカ社会に何が起こったのでしょうか。アメリカ人は神を高揚させましたか?それとも、すべての真理、義、善の源である神を忘れてしまったでしょうか。彼らは神のことを忘れてしまったのです。男性または女性であることの意味を再構築し、人類の文明の基礎であり、種としての人類が子孫を残すための基礎である結婚という神聖な結合を再定義しようと試みました。このような大胆さと傲慢さを持つようになりました。結婚は子孫を残すためのものであるのに、これをどう再定義しようというのでしょうか。何のために、どのような基準で…。

 若者にとって最善の環境とは父と母、両親のそろった安定した家庭であるとあらゆる研究が示しています。今のような混沌とし混乱した時代こそ、どの時代にも増して、世界は「祝福家庭の理想」というメッセージを必要としているのです。今はそういう時代です。それはまず、私たちの運動の中から始まるのです。

今が重要な時

 2022年は、分裂が起こって以来、私の第2次7年路程が終了する年です。第1次7年路程は2009年から2015年までで、2016年から2022年までが第2次7年路程です。

 今年はお父様の聖和10周年記念の年でもあります。もし、お父様の当初の意向通り2013年1月13日に基元節(Foundation Day)が制定されていれば、来年2023年1月13日が基元節の10周年記念となるはずでした。私たちの運動の当時の状況下では、お父様が基元節を奉献することは不可能であったことを理解しなければなりません。そのような状況故に、お父様は早く霊界に行かれたのです。

 来年は私の第3次7年路程が始まります。私は韓国解放80周年を迎える2025年までの3年間を準備しています。ですから、今後3年間はとてつもなく大きな意味を持っています。8数という数字も、とてつもなく大きな意味を持つ数字です。

 私たちは過去をやり直すことはできませんが、新しい未来にコミットすることはできます。過去から学び、教訓を学んでその過ちを繰り返さなければ、新しい夜明けが訪れ、私たちの運動は灰から蘇る不死鳥のように新しい命を見出すことができるのです。しかし、今は、深い反省と祈り、そして新たな決意の時であるべきです。その年は多くの変化が起こる比類のない年となるでしょう。来年は、私の第3次7年路程の始まりです。

天のお父様が共にあればすべては可能である

 真の家庭の理想の定着のためには、カイン型子女たちが自分の責任分担を全うすることが条件となることを忘れてはなりません。祝福家庭はこれが自らの摂理的宿命であることを理解しなければなりません。勝利しなければなりません。皆さんの運命は真の家庭と繋がっているのです。

 天のお父様が共にいらっしゃればすべてが可能です。この運動全体が私たちに「天のお父様とその摂理を放棄するよう」促し、叫び続けたとき、私たちは断固それを拒絶することを選び、その十字架を背負い続けました。これが私たちの選んだ道です。私たちはその責務(mantle)を担って前進し、神様がこの勝利の基盤の上に立たれて、ご自身の基盤を再び取り戻すことができるようにするのです。そして、これは実現するのです。

 私たちはこの日を共に祝っています。今の時は私たち一人ひとりが、真の家庭の伝統を受け継いだ真の息子・娘として、主人公として生まれ変わり、私たちが個人として、家庭として、より大きな共同体として、神の摂理の巨大な十字架を担って前進し、神の下の一家族の実現という神の夢を実現すべき時なのです。アジュ!

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